「そもそも何を実現したいのか」という大切な話
自動車は電動化や自動運転によって大きな岐路にあると言われていますが、今まで自動車OEMの発展を支てきた仕組みには、新たなAIの時代においても価値の発揮が期待されるものがあります。
過去の発展の理由は、経営書に限らず書籍や雑誌でも数多く語られており、創業者・経営者の思想や、生産管理システムに注目した論考が中心です。
一方で、開発や事業の現場に目を向けると、あえて言語化されることの少ない、もう一つの重要な仕組みが存在します。
自動車OEMの間では、抵抗なく共通言語として使われているため、あまりにも当たり前の手法として意識されにくいのかもしれません。
自動車OEMに入社してから、特別な教育を受けた記憶はありませんでした。
それでも会議でホワイトボードに向かえば、自然とそのフォーマットを書き始め、個人の思考整理や資料作成でも同じ型を使っていました。
いつの間にか、現場で意思決定を進めるための“思考の共通基盤”になっていたのです。
多くの事業や開発案件でOEMの要望が先行するのは、産業構造の違いによるものだと捉えられがちです。
しかし実際には、この一見シンプルな手法を共有しているかどうかが、課題設定の深さや開発の推進力に大きな差を生んでいます。
要件整理を用いる課題設定型開発とは、
「そもそも何を実現したいのか」
という、見えているようで実は見出すことが難しい目的を明確に定義し、納得できる成果へつなげるためのシンプルかつ強力な手法です。
より広く多くの業界の方にもお使いいただきたいと思います。